よくある質問 Frequently Asked Questions

検査のご利用について

院内で検査できますか?
現時点では各ご施設内で検査はできません。登録衛生検査所の栄研化学クリニカルラボラトリーにて受託検査を行います。
保険点数は何点ですか?
3遺伝子のマルチ検査で 9,000点 です。
核酸抽出後のフィードバックとはどのようなものですか?
正しい検査結果をご報告するために、検体から抽出した核酸の濃度と品質を確認します。その結果、検査結果に影響が出る可能性があると判断された場合に、検査を続行されるか、中断されるかをご選択いただけるシステムです。フィードバックの受取方法は、ご依頼の検査センターにお問い合わせください。
フィードバックの結果を受けて検査中断を選択した場合、検査費用の負担はどうなりますか?
ご依頼の検査センターにお問い合わせください。
検査を依頼した後にキャンセルすることはできますか?
ご依頼の検査センターにお問い合わせください。
検査結果が得られなかった場合、検査費用は全額負担になりますか?
ご依頼の検査センターにお問い合わせください。

検査試薬・装置について

検査にはどのような試薬や装置を使用していますか?

主な使用試薬、装置は以下のとおりです。

●ライブラリー調製試薬【体外診断用医薬品】
MINtS® 肺癌マルチ CDx ライブラリー調製試薬キット
承認番号 :30600EZX00033000
製造販売元:栄研化学株式会社
添付文書 :電子添文(PMDAのサイトに移行します)

●遺伝子解析プログラム【プログラム医療機器(クラスⅢ)】
遺伝子解析プログラム MINtS Analyzer
承認番号 :30600BZX00202000
製造販売元:栄研化学株式会社
添付文書 :電子添文(PMDAのサイトに移行します)

●次世代シーケンサー【一般医療機器 遺伝子解析装置】
MiSeq™Dx システム
届出番号 :13B1X10303000002
製造販売元:イルミナ株式会社
MiSeq™Dx システムの使用について、イルミナ株式会社と商業化に係る契約を締結しています。

検査に使用している試薬は購入できますか?
栄研化学株式会社が製造販売を行うライブラリー調製試薬および遺伝子解析プログラムの販売は行っておりません。また、今後の販売についても未定です。

検体について

検査対象の検体はどのようなものですか?
非小細胞肺癌由来の新鮮組織(細胞診検体)又はFFPE組織です。
各検体の調製方法を教えてください。
新鮮組織(細胞診検体)は、気管支鏡などの検体採取時に採取された組織診検体と細胞診検体を同一のチューブにいれ、良く振って懸濁し、細胞診検体を取得します。得られた細胞診検体の一部を30分以内に遠心し、上清を除いた沈渣に核酸保存溶液(RNAlater等)を1mL以上添加し、よく懸濁した後、冷蔵保管してください。
FFPE組織は、最新のゲノム診療用病理組織検体取扱い規程に従ってください。
詳細はサポート資料のページをご参照ください。
各検体の提出方法を教えてください。
新鮮組織(細胞診検体)ならびにFFPE検体は冷蔵でご提出ください。細胞診検体は提出まで冷蔵保管し、凍結はしないでください。
詳細はサポート資料のページをご参照いただくか、ご依頼の検査センターにお問い合わせください。
細胞診検体で検査を依頼する際の注意事項はありますか?
検体採取・処理操作を確実に行うことで、正しい検査結果が得られます。良質な検体を得るための具体的な操作方法はこちらの動画をご参照ください。

性能について

最小検出感度はどのくらいですか?

MINtS® 肺癌マルチ CDx ライブラリー調製試薬キットおよび遺伝子解析プログラム MINtS Analyzerの添付文書より、以下のとおりです。

対象検体:各遺伝子変異の濃度が定量された核酸試料
遺伝子 変異型 最小検出感度
EGFR G719X 1.50%
S768I 1.50%
Exon 19
deletion
1.48%
L858R 1.48%
Exon 20
insertion
1.49%
L861X 1.55%
T790M 1.41%
BRAF V600E 1.41%
ALK EML4-
ALK
Fusion
186コピー/テスト
既存のコンパニオン診断薬との一致率はどのくらいですか?

MINtS® 肺癌マルチ CDx ライブラリー調製試薬キットおよび遺伝子解析プログラム MINtS Analyzerの添付文書より、以下のとおりです。

対象検体:非小細胞肺癌の臨床検体
【EGFR遺伝子変異】
1)A社リアルタイムPCR法を対照品とした測定結果の一致率

対照品
陽性 陰性
本製品 陽性 75 1 76
陰性 1 49 50
76 50 126

陽性一致率:98.7%(75/76, 95%CI:96.1-100)
陰性一致率:98%(49/50, 95%CI:94.1-100)
全体一致率:98.4%(124/126, 95%CI:96.2-100)
本製品で陽性と判定された1例は、EGFR L858Rが変異頻度1.7 %で検出されたが、対照品Aでは陰性と判定された。これは、2法間の感度の違いによる結果の乖離と考察される。
本製品で陰性と判定された1例は、対照品AではEGFR Exon 19 deletion陽性と判定された。これは、本製品未登録の変異型であったと考察される。

A社リアルタイムPCR法を対照品とした変異毎の一致率

陽性一致率 陰性一致率 全体一致率
Exon 19 del 95.5% (21/22) 100% (78/78) 99% (99/100)
T790M 100% (27/27) 100% (99/99) 100% (126/126)
L858R 100% (24/24) 98.7% (75/76) 99% (99/100)

2)B社リアルタイムPCR法を対照品とした測定結果の一致率

対照品
陽性 陰性
本製品 陽性 49 0 49
陰性 1 50 51
50 50 100

陽性一致率:98%(49/50, 95%CI:94.1-100)
陰性一致率:100%(50/50, 95%CI:100-100)
全体一致率:99%(99/100, 95%CI:97-100)
本製品で陰性と判定された1例は、対照品Bでは EGFR G719X陽性と判定された。本製品が出力した参考情報にはEGFR E709Kが検出されていた。対照品BはE709Kを検出対象としないが、リアルタイムPCR法であるため、近傍に生じた変異を対象変異であるG719Xとして検出した可能性が考察される。

B社リアルタイムPCR法を対照品とした変異毎の一致率

陽性一致率 陰性一致率 全体一致率
Exon 19 del 100% (24/24) 100% (76/76) 100% (100/100)
T790M 100% (3/3) 100% (97/97) 100% (100/100)
L858R 100% (23/23) 100% (77/77) 100% (100/100)

【BRAF遺伝子変異(V600E)】
C社NGS法を対照品とした測定結果の一致率

対照品
陽性 陰性
本製品 陽性 22 0 22
陰性 0 50 50
22 50 72

陽性一致率:100%(22/22,95%CI:100-100)
陰性一致率:100%(50/50,95%CI:100-100)
全体一致率:100%(72/72,95%CI:100-100)

【ALK融合遺伝子】
1)D社IHC法を対照品とした測定結果の一致率

対照品
陽性 陰性
本製品 陽性 18 0 18
陰性 1 50 51
19 50 69

陽性一致率:94.7%(18/19, 95%CI:84.7-100)
陰性一致率:100%(50/50, 95%CI:100-100)
全体一致率:98.6%(68/69, 95%CI:95.7-100)
本製品で陰性と判定された1例は、対照品DではALK融合遺伝子陽性と判定された。当該症例について本製品のシークエンスリード数を確認したところEML4-ALK融合遺伝子が270リードとなっており低い測定値であったことから感度付近による結果の乖離と考察される。

2)E社FISH法を対照品とした測定結果の一致率

対照品
陽性 陰性
本製品 陽性 18 1 19
陰性 2 49 51
20 50 70

陽性一致率:90%(18/20, 95%CI:76.9-100)
陰性一致率:98%(49/50, 95%CI:94.1-100)
全体一致率:95.7%(67/70, 95%CI:91-100)
本製品で陽性となった1例は、対照品EではALK融合遺伝子陰性と判定された。当該症例について、既承認の体外診断用医薬品(IHC法)の検査結果を確認したところ、ALK融合遺伝子陽性と判定されており本製品の結果と一致していた。
本製品で陰性と判定された2例は、対照品EではALK融合遺伝子陽性と判定された。当該症例について、1例は本製品のシークエンスリード数を確認したところEML4-ALK融合遺伝子が270リードとなっており低い測定値であったことから感度付近による結果の乖離と考察される。また、1例は本製品参考情報陽性(TGGCCATGCTGGACCTAAAG-ALK_Exon 20)が得られており、本製品の未登録変異配列であったと考察される。

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